久しぶりになんだかなぁと思った、チャレンジカップと

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ずっと変わらず、20年超競馬が趣味だ。というより、単純に馬が好きで、馬に関わる物もすべて好き。うつ病になって、しばらくはテレビの類いが一切見ることができなかったので、競馬からも自然と遠ざかっていたのだが、リハビリがてらポチポチ地上波中継を見られるようになってきた。

競馬自体は、この10年ほど、年間の回収率は150%前後。趣味的にこなす分には支障は全くなく、じゃぁ馬券で生活ができるかと言えば、競馬はマギレが多いのでそもそも無理だと感じている。じゃぁ来年は?となると、造園課のお仕事やルールやら、影響を与えるであろうファクターは山ほど。たまたま10年近くプラスだったという話で、来年はわからない。そして、予想を売ればという話をする人もいたけれど、全くメリットが無いので公開して販売する意味が無い。

友人に方法論だとか、予想方法だとかを聞かれるとはぐらかしているのだが、馬券を当てたかったら乗馬でもしてみればとは言っている。自分も1~2年乗っていた時期があったけれど、とても素晴らしいスポーツだと思う。残念ながらお金の問題やら何やらで、長くは続けられなかったが。

JRAの降着ルールが変わって約6年、不満しかないですよね(ただし、現行制度がよい面ももちろんある)

一時期、ずっと降着やら制裁について話し合える人を探していて、ついぞ周りでは見つからなかった。乗馬とあわせてではあるが、競馬をスポーツ・ギャンブル両面から捉える際に非常に有用なのが、騎手に対する制裁に関連した情報だと思っている。個人的に疑問なのだが、予想のファクターは人それぞれあれど、点で捉えたその目の前のレースがどういうレースになるのか? という観点を重視している人は少ない気がする。予想傾向の統計は知らないので、あくまで少ない気がするという話。

テレビ番組は顕著で、もちろんわかりやすく様々な層に伝えなくてはならないとなると、マニアックな解説に終始するよりは、過去5年の統計(笑、と突っ込めない人は馬券を買う前にいろいろ勉強し直した方がよい)によるとなどの、見た目わかりやすい方がウケがよいのは間違いがない。横にアイドルや芸人を座らせて予想させればなおよい。地上波で中継され初めて…といっても、自身で見ているのは25年近く。血統・過去の傾向・前n走までの成績…はよく見るファクターではあるが、「そのレースがどういうレースなのか?」という視点が加わらない限り、正解ににじり寄るのは遠いでは無いのかと思う。

念のため、出演者のキャラクターを否定していたりするわけではないのであしからず。今でも井崎先生は好きだし、アイドルが競馬に興味を持ったりということは良いことだと思っている。競馬は素晴らしいスポーツなので。

勝ちににじりよりたい人で、Youtuberなどの予想を参考にしている人がいるのであれば、そんな物よりずっと、こちらのサイトとYoutubeチャンネルを見た方が勉強になるので、今回の話と合わせて紹介したい。本編はもちろん、個人的には書評のこちらに関する考察もおすすめ。

多くの人がプレイしただろうダービスタリオン。自分も間違いなくその一人で、2以後は解説本も含めてすべてプレイし、所有していた。中央競馬制裁情報さんに提示されて、はじめて競馬の世界に深くのめりこむきっかけになったのだろうなと認識できた。

中央競馬制裁情報 Youtubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCHhmD18HMhrPwRyCPN36aSQ

JRA中央競馬騎手制裁情報

https://jockey-sanction.com/

制裁情報、騎乗方法などを中心に、かなり深く鋭く考察されている方なので、うつ病と全然関係なく本記事にたどり着いた人は、ぜひごらんになってもらいたい。

ようやく見出しに話が戻った。JRAの降着ルールには不満しかないという話。すべてでは無い、前述のサイトを見れば前提知識は習得できるはずなので、細かい解説はしない。以前からなんだかなぁ感はもっていたが、たまたま今日見ていたチャレンジカップでレース中に、これは昔なら降着だったよなと思い、これまた思いつきで、5ch実況やTwitterを見ていたら、なんともいえない書き込みしか見当たらなかったので、ちょっと文章に起こしてみようと思った。今更な前提条件はもちろん書かない。というより、こんな記事までたどり着いた人には今更感しかないはずなので、チャレンジカップで起きた事象についてだけ考察してみる。

結局どこが不満なの? という話。スポーツとギャンブルの両輪が生む矛盾

競馬はギャンブルだ、スポーツだ。人によって解釈は異なれど、今現在日本で行われている競馬は紛れもなく公営ギャンブルであり、国際的なスポーツだ。JRAの改革によって、降着制度が改定された際は、パートI国として世界基準に寄せるというのが目的にあったのは、これぞ今さらな話。国際セリ名簿の統一性を確保するため、そして生産や競走などが国際化する状況に合わせて、高水準の競馬を行っている国に対して、国間での統一性をもたせようという、極めてスポーツ的な目的のもとにルールが成り立っている。

そもそも、市場経済や競走が関わっている点で、なぜスポーツ的なのかというのは、FIVBやFIFAのような、他のスポーツで考えられて適用されているものと、国際セリ名簿基準委員会が求めている方向は同じで、極論を言ってしまえばルールの部分だけは、国際的な統括団体で統一してしまいたいというのが、委員会の考えているところと思える。その方がわかりやすいしね。

もともと、軍馬の育成に端を発した日本の競馬は、国内の産業保護を目的として独自のルールで運営されていた。しかし、公平なパリミチュエル方式と統一された競走施行条件、賞金体系など事実上行っていたことはパートI国に相当するものだったが、最近競馬を始めた人には理解できないかもしれない、外国馬への制限が極めて厳しかった。様々な事情を考慮して、本格的にパートI国を目指そうとしたなかで、いろいろな項目が国際基準に寄せられていったが、その中の一つに降着制度があった。

国際間での取引や競走が増えるなかで、降着や失格に関連するルールを統一しようとなるのは自然の流れで、JRAはこの見直し時に「海外の主要国のルールを参考」「レースでのパフォーマンスを尊重」という前提でルールを改革した。特に後者の考え方がよりスポーツ的であり、海外での判断基準となっているものだった。日本での競馬は、公営ギャンブルとしての発展を重ねてきたこともあり、極めて厳格で厳しい基準にあった。性格としてはギャンブルのルールに重点を置いていたため、結果として厳しいものになっていたが、ギャンブルとして考えれば良い部分が結果としてスポイルされてしまった。

競馬がギャンブル的な側面が一切無ければ、極めて明確でわかりやすいルールだが、これをギャンブルの上にのせてしまうと齟齬が生まれる。そして、これが多くのディープな競馬ファンが思う違和感や不満につながるのではないか。

裁決委員が悪い、レベルが低いということではなく、裁決委員のレベルは極めて高い

JRAの裁決委員は、今をもっても極めて高いレベルにあることは間違いない。もちろん、とりまく中立性や非専門家であるなどいろいろな議論はあるが、レフェリーとしての判定能力は高いと感じる。これは、別分野ではあるが私自身も、とあるスポーツの審判員資格を持っており、病気の前は公式の大会で審判員をつとめていた。畑は違えどという物で、現状の内規(と推測される判定基準)に則って、馬の扶助、競走能力、状況など様々な事柄から判定を導き出している担当職員は信頼がおけるものと考える。

裁決委員に対して不満をあらわにする人もいるが、これは他のスポーツでもよく見られるものであり、プロ野球の審判と比較しても、裁決委員は自分たちが一番の権力者と思っていることもなく、努めて冷静に判定、放送を行っている。(あえて比較に出したが、興味のある人はYoutubeなどで検索してみてほしい。誰とは言わないけれど。数年前まではひどい判定で有名だったが、最近は技術向上が見えていたのに、また子供がスネたみたいな某審判とか、選手に詰め寄りはじめる某審判とか)。また、あえて判定という言葉を使ってきたが、制度や構成上、裁決委員は「裁決」という名前を背負っているものの、職務的には審判業務というより判定業務が正しいといえる。

レープロにも裁決委員の名前は載っているが(最近本場にいっていないのですが、まだ載ってます…よね?)、与えられた職責の範囲内で、信頼のおける判定を導き出していると考えているので、最大限の賛辞を送りたい。当然、会う機会は無いのだが。

では何が悪いのかというと、裁決委員が悪いわけではなく、そもそものルールが悪いのだ。悪法もまた法なり。

ギャンブルの上にスポーツのルールを載せてしまった結果

大別すると、「(外から見えるという意味での)判定に対する不満」と「審議そのものへの不満」の2点と考える。

判定に対する不満

前項から重ねて書くが、裁決委員のレベルが低くて誤審になっているとか、そういうことではない。ミッキーアイルのマイルCSのように、そもそも内規的に適用できなくなったため、結果として出てくる判定に対する不満が、今更ながら非常に多い。

 

JRAの降着基準について

このように極めて有用で精微なデータを取っていただける方がいるので、推測も非常に楽だ。

ルール変更から発生してる降着は以上の通り。
並べて見えてくるJRAの基準は

  • 妨害の程度によるが事象発生は概ねゴール前150m以内
  • 着差は概ね半馬身差以内

を共に概ね満たした時に降着か否かを考慮されるようです。
逆に言えば、直線半ばの事象は落馬しても失格になりませんし100m以内で被害馬が立ち上がるほど大きく減速するような斜行も着差が離れるので降着にはなりません

これはセーフ(2015年5月27日新潟8R)


これらの事象から騎手側にアドバイスするとすれば、中途半端な進路変更や寄せ方は降着の可能性があるので、ゴール前の斜行は大胆かつ強引に相手の勢いを確実に削ぐように乗るのが良いかと思われます。

かなり確率で、このような内規で運用されているに間違いない。散々内規といっているのは、降着や失格に関する定義は競馬法に定めるものではなく、JRAの運用規則のため、ファンは推察するしかないためだ。

特に、中央競馬制裁情報さんが皮肉っている点に付け加えるとすれば、「被害馬が5位以内に入線しないよう、留意して妨害すれば」なお良しだ。こちらはデータソースを見つけられなかったが、ルール変更以後上位入選馬が対象となっていなければ、青ランプも点灯しなくなったことや、基本的に戒告で済まされていることから、そもそも6位以下に結果としてなった事象は、事実上のおとがめ無しではないか。なお、これは後々余裕が出てきたらデータを確認したいと思う。

審議そのものへの不満

上記に関連して、審議の対象事象が極めて少なくなった結果、過去のギャンブル的なルールであった、他馬への妨害行為があったかどうかに重点を置いたルールであれば、対象かつ着順変更となっていたものが、そもそも対象とならなくなってしまった。このことがますます「やったもの勝ち感」を生み出し、また現にそれが溢れ、スポーツのルールであれば問題にならないものが、同時にギャンブルの遡上に乗せられているため、審議・裁決への不満や批判につながってるのではないだろうか。

スポーツのルールとギャンブルのルールの違い

スポーツとギャンブルそれぞれのルールに求められるものは本質的に異なる。前者は全体最適化された公平感が重要で、後者は個別最適化された公平感を与える必要があるということが重要だ。これらは運用に関わるコストも考慮される必要があるが、ゴールが全く違うものである。端的に言えば、ギャンブルに求められるルールは厳格でありつつも、客側に「たられば(これは個人的に)」と「妥当性や納得感」を残さなくてはいけない。それも、少量の。

例示として野球がギャンブルの対象であったらという想定をしてみる。シンプルに、1打席の結果に対するギャンブルとしよう。投手と打者のどちらかが勝つか。甲斐谷忍さんの名著「ONE OUTS」の序盤で出てきた、「枠内」がストライク、打者は前に飛ばすor四死球で勝ちという想定だ。ただし、漫画では「枠内」と括弧書きしたように、壁に書かれた線が基準だったが、例示の必要上、通常の野球と同じように捕手がいるものとする。

カウント2-3から、投手が投じた投球が外角低めギリギリに向かう。打者は見逃した。審判の判定はストライクで投手の勝利。

これがスポーツとしての野球であれば、打者が抗議しようが「審判の判定は絶対だ、審判は間違えないのだから」と歯牙にもかけられないだろう。だが、これがギャンブルであればどうだろうか。額は別としても、十中八九揉める。私なら揉める。なぜなら、あまりにも納得感が無いためだ。

では、ギャンブルであればどうなるのか。「審判員が明らかに判断を下せない、きわどいコース(ゾーンの中心から20cm以内)に投じられたボールに対しては、ビデオ判定を行い審判員が裁定を下し、後ほど会場のモニターでも放映する」となるとどうであろうか。放映された映像を見ても、文句などは出るが、古き良き時代の競馬のように、帰りの居酒屋での話のネタになるのか、自分の予想は間違ってなく審判員が悪いと溜飲を下げるのか、結果はさておき妥当性と納得感は残らないだろうか?

主題に戻って、現在の競馬は前段のスポーツとしてのルールを求める必要に迫られている。迫られているというよりは、合議の上で世界基準に沿っていこうとなったというのが正しいかもしれない。国によっては審議が行われる目的として、馬主の賞金獲得に関わるものに主眼がおかれている国もある。事情がそれぞれ違う中で、全体最適化された公平感を保つとなると、よりシンプルなものが好まれる。

そしてチャレンジカップの例につながる

予想自体も当たっており、押さえの馬券も当たっているので、今日のチャレンジカップに「馬券の結果」という意味では不満はないが、本命をステイフォーリッシュ、対抗をロードマイウェイと据えていたため、4コーナー出口から直線での事象とそれを巡るコメントにものすごい違和感を覚えたというところで、今日の記事につながっていく。

http://www.jra.go.jp/

11月30日 阪神11R チャレンジカップのパトロールビデオを見てもらいたい。映像はぜひ公式で。タイムラインだと1:48から。デットーリが騎乗する2枠2番ギベオンが1番人気におさたこのレース。前後左右ほぼ進路は無く、かろうじてその前方外に位置した7枠9番のステイフォーリッシュとの間に、馬0.5頭分にも満たない隙間。1番人気を馬群に包ませた焦りからか、このわずかなスペースにめがけて、ステイフォーリッシュに対して、ステイフォーリッシュの右後方から直線外側へ向けて100mほど押圧。この間左手前で走行しながらステイフォーリッシュに横からもたれかかるような走行になり、ステイフォーリッシュが押しのけた後も、再度ギベオンが手前を変えないままアタックを開始。ステイフォーリッシュが外を抜いていった勝ち馬のロードマイウェイの後ろに押し込まれ、進路を無くし立て直すも再度詰められた影響もあり脚を使えず後退。結果、加害馬9着、被害馬10着というものだった。

もちろん今更旧ルールを引き合いに出して溜飲を下げたいというよりは、「名手のあまりにもお粗末な騎乗」「5chなどでは被害馬騎乗の中谷が批判(同馬主同士にも関わらず1番人気をブロックしたということで)」「昔のルールならとりあえずは審議の青ランプはついたろうな」という3点セットだったので、長々としたこの記事に結果としてなり、今一度JRAには再考してもらいたい世界基準に寄せたというルール。

掲示板に書き込まれていた意見では、脚が残っていないのにブロックして何しているんだという、中谷騎手への批判はあまりにも理解力も競馬を見る目も無い。余力も反応も十分で、勝ち馬と一緒に伸びてきたであろう同馬が審議の対象にならないのは、裁決委員が悪いわけでもなく、あくまで現行のルール。日本独自色が出ていたとはいえ、公営ギャンブルとして見れば優れていたルールをデグレードしているのは明白なのに、競走そのものへの魅力向上は行わず、UMAJOなどライト層への施策に走るJRA。ライト層への訴求も必要だが、本質を考えてもらえないだろうか。

あまりにもひどい騎乗で、反射的にデットーリも衰えてしまったかと思ってしまった本事象。双方下位入線の結果で審議対象にももちろんならず、デットーリに過怠金30000円かなという予想が当たるかどうかは、JRAの今日の出来事発表を待ちたい。

 

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